―なおくん先生、コールセンターで仕事をしている人から質問が来ています。
「はいはい。」
―なおくん先生、いつもブログを楽しく読んでいます。私はコールセンターに勤務していますが、理不尽なお客様の要求を断るのにいつも苦労しています。断るときのコツなどあれば教えてください。
「なるほどー。断るのって難しいですよね」
―そうですね。日常生活でも難しいのに、クレーム対応などで断るのはまた至難の業ですね。
「じゃあ、断り方のコツいくつかあるけど、今回はひとつだけ紹介します。」
―ぜひ教えてください。
「結論から言うと、肯定形で断る、ということです。」
―はい。肯定形で・・・断る。
「これは、どういうことかわかる??」
―断るって【否定する】ことですよね。肯定形で、断る??って。
「だよね。断るときは普通、どんなふうにいう?」
―えっと・・・「できません」とか。
「そうだね。でも、できません、だとちょっと否定された感が強いよね」
―そうですね。ちょっとムッとしちゃいます。
「そう、だから、できませんじゃなくて、できかねます。っていうの」
―できかねます。わぁー、なんかマイルドになった感じ。
「〜ません、という否定形を、〜ます、という肯定形に変化させるの。これだけで、否定感がだいぶやわらいで、丁寧にお断りできる。」
―へぇーー。
「できかねます、の【でき】の部分をさらに丁寧にすると、【いたし】になるので、いたしかねます、という言い方も出来るね。」
―いたしかねます。・・なるほど。より丁寧になりましたね。
「わかりません、だと?」
―わかりかねます。
「正解!!」
―まずは、肯定形にして断ってみることですね。
「そうだね。練習して少しずつ使ってみよう。」
―ありがとうございました。